”パリ人肉事件”とは?犯人は佐川一政?―なぜ映画になるほど影響があるのか―

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みなさんにとって愛する人はいますか?

彼氏、彼女はもちろん、家族や息子、娘を愛している人は多くいらっしゃると思います。

 

そこで考えてほしいのが、

もし愛する人が『あなたの肉を食べたい』”と打ち明けたとき、あなたはどうしますか?

 

これは実際に起きた事件で、1981年に佐川一政さんが恋心のあったオランダ人女性を射殺し、彼女の人肉を食べた【パリ人肉事件】というおぞましい事件がありました。

 

今回は、この事件の犯人でもあり、エッセイストとして活躍した佐川一政さんの生い立ちやどんな人なのか、書いていきます。

 

佐川一政とは?

Wikipediaによると、

佐川 一政(さがわ いっせい、1949年4月26日 – )は、日本エッセイストカニバリストパリ人肉事件の犯人として知られる。身長150cm[1]

佐川一政さんは、パリ人肉事件を起こしたものの、犯行当時に心神喪失状態だったと判断され不起訴処分となりました。

その後帰国し、執筆活動や翻訳、講演活動を行っていたそうです。

 

佐川一政さんの著書はこのようになっています。

  • 『霧の中』話の特集、1984(彩流社、2002年)、ISBN 4882027461
  • 『生きていてすみません-僕が本を書く理由』北宋社、1990
  • 『サンテ』角川書店、 1990
  • 『カニバリズム幻想』北宋社、1991
  • 『蜃気楼』河出書房新社、1991
  • 『喰べられたい 確信犯の肖像』ミリオン出版、1993
  • 『華のパリ愛のパリ 佐川君のパリ・ガイド』アイピーシー、1994
  • 『少年A』ポケットブック社、1997
  • 『殺したい奴ら 多重人格者からのメッセージ』データハウス、1997
  • 『まんがサガワさん』オークラ出版、2000
  • 『霧の中の真実』鹿砦社、2002
  • 『業火』作品社、2006
  • 『極私的美女幻想』ごま書房、2008
  • 『新宿ガイジンハウス』作品社 2012

作品を見てみると、”カニバリズム”や、”多重人格者からのメッセージ”など自身の体験をもとに執筆していることが分かります。

 

彼は2013年以降、脳梗塞で倒れ、弟の佐川純さんに介護を受けながら生活保護で川崎市の百合丘に暮らしているそうです。

 

弟の佐川純さんは広告代理店勤務でしたが、事件後に休職をせざるを得なかったそうです。

また、佐川兄弟の父は大企業の社長をしていましたが、事件後に日本でも取材が殺到し、会社を退くしかなかったといいます。

 

このパリ人肉事件とは、いったい何が起きたのか?そして、なぜ不起訴処分となったのか?以下まとめました。

 

パリ人肉事件とは?なぜ事件が起きた?

パリ人肉事件とは、1851年にフランス留学中だった佐川一政さんが、恋心を抱いていたオランダ人女性を射殺し、その後彼女の臀部の肉を切り取って食べた事件です。

パリ人肉事件-Wikipedia-

 

事件後に、女性の遺体を遺棄しているところを見つかり、一時逮捕されました。

 

事情聴取の中で佐川さんが「私は腹膜炎をやっている」という発言を現地の人が「脳膜炎をやっている」と誤訳してしまい、そこで正常な判断がなく心神喪失状態であるとされ不起訴処分されたのです。

 

フランス語で腹膜炎は(Péritonite:ペリトニート)、脳膜炎は(La méningite:ラ・ミノジート)となるため、発音的にも間違えるのか疑問ですが、フランスの警察がこの部分の誤訳をしたことにより、犯人が野に放たれることとなりました。

 

時代が時代だから、という気もしますし今であればまずありえないことですが、この釈放はあらゆる偶然が重なって起きた事なのではと思います。

 

ただ、いくら心神喪失とはいえ、人を殺害し、その肉を食べるというのは普通の人間ではできないことだと思うのですが、弟の佐川純さんによると「兄はもともとカニバリズムの節があった」といいます。

 

というのも、まだ佐川兄弟が子どもだった頃、伯父と親戚との集まりで伯父から「幼いこどもを誘拐しては鍋にして食べるお話」を繰り返し聞かされていたといいます。

 

そこで、兄は事もあろうか”人の肉を食べること”に興味を抱いてしまい、パリ人肉事件の前にも一度、ドイツ人女性の家に上がり込み襲おうとしたといいます。

 

その事件に関しては未遂に終わったため、父が示談金を渡して終わりました。

 

ただ、この一連の報道を読むと、佐川一政さんは気の迷いなどではなく「もともと興味があったので犯行した」という裏があったのです。

その後、2014年に同級生をバラバラに解体し殺害した事件があった際、佐川一政さんが犯行の心理分析をする場面がありました。その際彼が語ったことが、

 

「『遺体をバラバラにしてみたかった』という供述に、同性愛的な愛情を強く感じます。『なぜ親友を解体できるのか』ではなく『親友だからこそ解体したかった』と解釈すべきなのです」

「かつての私の中には、まともな人格と、愛する人を食べたいと願う人格の2つがあって、どちらが本当の自分かわかりませんでした。理性のストッパーが弱くなってしまった時、私はあの事件を起こしてしまったのです。

 A子さんの犯行時の状況を聞いた時、私と同じ性癖があったのかもしれないと直感しました。A子さんはまだ16歳で人格は形成途上であり不安定です。自分の欲望はあるのに、それについてはっきり説明できる状態ではないのでしょう。こうして事件を起こして、やっと自分のもう一つの姿に気づいたのではないでしょうか」

出典―https://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140804/dms1408041426004-n2.htm

 

このように語っていることから「自分の中にはまともな人格と愛する人を食べたいと願う二つの人格があった」とハッキリ話しています。

 

今まで仲良くしていた人間が、カニバリズムに興味がある、と聞くと冗談のようにも聞こえますが、このような事件が実際にあると知ると怖いですね…

 

佐川一政さんの各界への影響―映画や小説、作曲まで

常軌を逸したこの事件ですが、不起訴処分の後に佐川一政さんは自身の内情や体験を執筆し続けました。

そうした活動があってか、各方面の人々にも注目されるようにもなりました。

唐十郎著『佐川君からの手紙』

『佐川君からの手紙』は1986年に発行された小説です。実際に佐川一政の起こしたパリ人肉事件をモチーフに書いた内容となっています。

 

この小説のすごい所は、実際に起きたカニバリズムの事件をメインに扱っているにも関わらず芥川賞を受賞している事だと思います。

 

人間として普通に生きていれば関わることのない「カニバリズム」が世間に受け入れられたといっても過言ではないからです。それほどまでに人の世にはない禁忌に触れたいという気持ちがうまく表現されているのでしょう。

 

カニバ/パリ人肉事件38年目の真実

こちらは2019年7月に公開されたドキュメンタリー映画です。フランスの撮影隊が佐川兄弟に密着し、パリ人肉事件の真相や「カニバリズム」の性質を持つ佐川一政さんの実際を追求した映画作品です。

 

こちらも第74回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門で審査員特別賞を受賞しており、同じく作品が評価されています。

 

The Rolling Stones『Too much blood』:1983年

楽曲では、何とローリング・ストーンズがパリ人肉事件をインスパイアした曲を作っています。曲中でパリ人肉事件について”直接言及”しています。

歌詞の内容はこちら↓↓↓

Too Much Blood THE ROLLING STONES 歌詞情報 – うたまっぷ 歌詞 …

 

内容が直接的過ぎて若干引いてしまいますが、これほどまでに芸術方面で影響を与えているのかと思うと怖いですが人知れぬ魅力があるのかもしれません。

 

もし、愛する人が「あなたの肉を食べたい」と告白した時、どうしますか?

これは、フィクションや空想などではありません。実際に起きた事件なのです…

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